こぼれ種の藍

春のスピードは芽吹き始めると早いですね。

つい10日ほど前までは、こんな風景に大喜びしていました。

我が家の庭にも着々と春が届いて、

カモミールやコリアンダーなど小さな芽を見つけては、日の当たる場所に移植するのが日課となっています。

特に目を凝らして探しているのが、こぼれ種で芽を出した藍。

こうして寄せ集めて、プランターに植えています。

あと、ミニ畑にも・・・

種を蒔かなくても、これで間に合いそうですが、いつ何が起きるかわかりません、、、

3月19日に私も種まきをしました。

藍の種にご応募くださった皆さん、ありがとうございました。

寒い地方の方ならまだ間に合います。ご応募ください。

昨日はヨガの帰りに寄り道して、生まれたての緑の下を歩きました。

ソメイヨシノが咲き出して、一分咲きというところです。

これからは桜色の日々ですね。

と、、朝にこのブログを閉じたのですが、、、

P,S

午後、ウォーキングに出てみたら、もうこんな・・・

晴れたら一気咲きしそうですね。 なんだか、ワクワク・・・

藍の「干し葉染め」

庭に出たり入ったり、一週間があっという間でした。

お約束した「干し葉染め」の方法です。

ご存知かもしれませんが、夏場にこの↑藍の葉を乾燥させたものを、干し葉藍と言います。

乾燥させておくと、いつでも藍染めができます。

詳しい作り方は2016年 6月28日 のブログ アーカイブスをご覧ください。 畑の藍が懐かしい。。

その時の干し葉がロフトから出てきて、、4年半も経っていて大丈夫かしら?と、試しに染めてみました。

見た目は変わらない干し葉藍50g。ストール約50gを2枚用意しました。

以前、藍熊染料店で買い求めた白いストールです。

結果から先に言うと・・・

ご覧のように 綺麗に染まりました! 染めて5日目の色です。

なので、胸を張ってご案内することにしました。

まずは染めるものを湯洗いして、糊や仕上げ剤などを洗い落としておいてください(大事なことです)

それと、たびたび漉す作業をするので

手間を省くため、干し葉は不織布の水切りゴミ袋に入れています。三角コーナー用のサイズに詰め込まず ふわっと。

さあ、始めます。

1、干し葉の不純物を取り除く

➀ 80℃くらいの温湯 約2ℓ に干し葉を約10分浸し、不純物を取り除きます。

➁ 袋を取り出して、茶色の液は捨てます。

2、還元液を作る

➀ 助剤を用意します 。ソーダ灰は、消石灰、炭酸ナトリウムでもOK。     

➀ 使用量を計算して、計っておきます( 水1ℓに対して、ソーダ灰6g、ハイドロ6g )

➁ 70〜80℃の温湯2ℓ 強を用意し

➂ ソーダ灰12gを入れてよく混ぜ、その後、ハイドロ12gを加えて 還元液を作る。

3、還元液で干し葉を煮て、染め液を作る

➀ 還元液に干し葉を入れ、中火にかけて煮出します。

➁ 沸騰したら5分ほど煮て、火を止める。

➂ 10分放置し、袋を取り出して1番液を作る。

➃ 大きめの容器に移し替える(弱火にかけるなどして冷めないように注意する )

4、もう一度、2から3を繰り返して2番液を作る。

2回目の煮出し液は透明感があります。

袋を取り出したら、2番液の出来上がり。

1番液と合わせて、4ℓ ほどの染め液ができました。

液面に浮かぶ泡(藍の華)はすくい取り、 ストールは前もって濡らしておきます。

5、染色

いよいよ染めに入ります。

染め液の温度は常に50℃前後をKeep。温度が低いと濃く染まりません。

熱いので厚手のゴム手袋を使いましょう。

➀ ストールを静かに入れ、ムラができないよう水面から出さず 水面下でたえず動かして染めます。

うっかり1回目の工程を撮り忘れたので、

2回目の麻ストールを染めるころからはじめますね。

➁ 5〜10分浸したら引き上げ、絞って すばやく広げる↓↓

➂ はためかせて 空気にあてる(黄緑色が水色に変化 )

好みの色になるまで ➁と➂を繰り返しますが、今回は10分浸し1回。ウールも木綿もよく染まります。

6、中干し

洗わずに10〜20分干す(室内でもいい)

1回目に染めたシルクストールは前、麻ストールは後ろ側です。

染め液の温度が低下せず 泡立つなら、あと1〜2枚は染められます。ただし淡い色になります。

7、水洗い

➀ 水が透明になるまで洗う(水中の酸素で鮮やかなブルーに)

➁ 脱水する。

8、酸化促進

さらにシャキッとしたブルーにするために・・・

水1ℓ に対して酢酸5ml 、食酢なら10ml を加えた酢水を作る(ここでは4ℓ。)

➀ 酢水にストールを入れてよく馴染ませる。

➁ 3〜5分間浸した後、脱水する。

9、中干し 10分

さらに、鮮やかさが増します。

10、水洗いした後、脱水して、干す。

よく乾いたら、染め上がり!

朝10時から始めて約3時間で終了。

完成!と喜んだのも つかの間、、シルクストールの両端が断ちっぱなし

染め時間よりかかりましたけど、黙々と房作り・・・スローなピアノ曲を聴きながらいい時間でした。

染色後10日目の写真も撮りました。

色が落ち着いて、大人のターコイズブルーっていう感じ・・・

忘れている干し葉がありましたら、ぜひお試しください。

そして、これから藍を育てようとしている方へ。

こんな方法も知っていてほしいな。と思って

つい 長くなってしまいましたけど・・・

藍の種、さしあげています。

3月になりました。

結局、今年も藍の種。さしあげています。

暖かな冬でしたので、今年は冷蔵庫に保存していました。

ご希望の方は、84円切手を同封の上、封書でお申し込みください。

住所は、ホームページをごらんください。

種は、春分の日からソメイヨシノの桜が咲き終わる頃までに蒔くといいです。

* *

只今、藍の乾燥葉で「干し葉染め」をしています。

染め方は、次回のブログでご案内しますね。

これは、5年前に染めたウールのストール(もち、私も5年若い。。)

染色ノートに、ウールストール53g : 乾燥葉30g:水の量3ℓ・・・5分浸し2回と、メモ書きが

* *

2月14日から始まったNHK大河ドラマ「青天を衝け」は、幼少時代の渋沢栄一が、家族とお蚕を飼い、畑で桑や藍を育て、藍の葉で藍玉を作り、それを売る父親に付いて江戸に出かけ、人生のきっかけを掴むまでがこれまでのお話。 当時の農民や商人は揃って藍染めの着物でした。手拭いやのれんまで・・・ペリーの黒船艦隊が見た日本の文化とは、この美しいジャパンブルーの世界ではなかったのかしら? これからが楽しみ。。。